４０代からの知っておきたい目の病気

４０代からの中高年で知っておきたい目の病気、
網膜血管閉塞症（もうまくけっかんへいそくしょう）とはどんな病気？

文字通り目の網膜の血管が詰まる病気です。

大きく分けて網膜動脈閉塞症と網膜静脈閉塞症の２つがあります。

動脈が詰まる網膜動脈閉塞症では視力が低下しますが
出血はないといいます。

一方、静脈が詰まる網膜静脈閉塞症では
眼底出血が現れます。

詰まった部分が動脈か静脈かで所見、症状が異なり、
また、詰まった箇所が網膜の中心に近いほど
危険性は高まります。

最悪は失明に至る場合もあります。

網膜の動脈が詰まる病気です。
高血圧や動脈硬化、糖尿病、心臓病、そして膠原病（こうげんびょう）
などによる血管炎などが原因で起こります。

高齢者に多いのですが、若い人や経口避妊薬を飲む女性に
起こることもあります。

血管の中でもメインルートとなる部分が詰まる網膜中心動脈閉塞症と、
枝の部分の血管が詰まる網膜分枝（ぶんし）動脈閉塞症とがあります。

網膜動脈は網膜の内層に酸素を供給しています。
そこがもし完全に詰まると、網膜の細胞は酸欠を起こし、
壊死（えし）を起こします。

そして、明暗が判らないほどの視力低下に突然見舞われるのです。

これは一刻を争う状態です。
なぜなら、その状態が１〜２時間続いただけで、網膜内層の
細胞たちは生き返らないからです。

診断でそうとわかったらすぐに血液の流れを回復させるための
治療を行います。

眼球マッサージ、前房穿刺（ぜんぼうせんし）などのほか、
血管を拡張させるための、あるいは血液を解かすための薬、
浮腫を軽減させる薬の投与をします。

しかし、その予後はあまりいいとはいえないそうです。
つまり何らかの障害が残るということ。
なりたくない病気ですよね。できれば予防したいです。

網膜の静脈が詰まる病気です。
網膜の中でメインルートとなる静脈が詰まる網膜中心静脈閉塞症と、
枝の部分の静脈が詰まる網膜静脈分枝閉塞症の２つがあります。

中高年に多い病気です。
原因は様々ですが、動脈硬化が原因となっているものが多いようです。

これらの病気は、メカニズムとしては心筋梗塞や脳梗塞と同じです。
血栓（血のかたまり）ができて、
それがもとで血管が詰まるというものです。

それが脳で起こるか、心臓で起こるか、
あるいは目で起こるかの違いだけです。

網膜静脈閉塞症は脳梗塞や心筋梗塞のように命にかかわる危険性や
網膜中心動脈閉塞症のように緊急性はありませんが、放置していると
視力が低下したまま戻らなくなり、最悪失明に至ります。

心筋梗塞や脳梗塞を予防する意味でも、
しっかり治療・改善していくようにしましょう。